私の生理は大丈夫?正常な生理期間とは
生理は、12才前後で初潮を迎えてから50才前後で閉経を迎えるまで、一定の周期で繰り返されるのが一般的です。生理周期には個人差があるものの、正常な生理周期は25〜38日間隔で、そのうち出血する生理期間は3〜7日間とされています。
生理期間中の経血量は、1サイクルで20〜140mlが正常範囲内です。通常、生理初日から2日目までの経血量が多く、3日目以降は徐々に少なくなっていく傾向があります。多少経血量が多めであったとしても、昼間のナプキン交換頻度が2時間に1回ほどであれば問題ありません。
生理の周期・期間・経血量が正常範囲からはずれていたとしても、まだ思春期で初潮から数年ほどしか経ってない場合はさほど心配はいりません。この時期はまだ性機能が未成熟で、生理周期が安定しない傾向にあるためです。また、更年期になると女性ホルモンの分泌量が低下するため、生理不順や経血量の増加・減少がみられる場合があります。
生理期間の乱れは要注意!生理不順の種類
初潮や更年期ではないのに、生理期間や周期が正常範囲からはずれている場合は生理不順の可能性が高くなります。
生理期間が長い「過長月経」
生理期間がダラダラと8日以上も続く状態を「過長月経」といい、ホルモンバランスの乱れや子宮の病気などが原因でおこります。
過長月経には、経血量が多く生理が長引く場合と、経血量は少ないのにいつまでも出血が続く場合があります。過多月経が原因で過長月経になっている場合、子宮がんや子宮内膜症、子宮筋腫などの病気である可能性が高いです。
昼間のナプキン交換頻度が1時間に1回以上の場合は過多月経が疑われます。経血にレバーのようなかたまりが混じる、生理痛が重いなども判断基準となりますので、これらの症状がある場合は早めに婦人科で診察を受けましょう。
生理期間が短い「過短月経」
生理期間が2日以内で終わる場合は、「過短月経」といいます。また、経血量が非常に少なく、生理2日目でもナプキン交換が不要になる場合は、過少月経となります。主な原因は、子宮の発育不全やホルモン分泌異常、ストレスや不規則な生活によるホルモンバランスの乱れなどです。
この場合、毎月生理があっても排卵のない無排卵状態になっているケースも少なくありません。長期間放置してしまうと不妊になる可能性がありますので、妊娠を望む人は早めに婦人科で検査をしましょう。無排卵状態は、ストレスや睡眠不足、不規則な生活、過度のダイエットにより誘発されることが多いので、心当たりがある場合は生活スタイルを見直すことが大切です。
生理周期が長い「稀発月経」
生理周期が39日以上と正常範囲より長い状態は、「稀発月経」です。原因として、ホルモンバランスの乱れやストレス、卵巣や脳下垂体の機能低下が考えられます。
稀発月経でも排卵していれば妊娠可能ですが、無排卵状態になっている場合は不妊の原因になります。1〜2ヵ月間様子をみても稀発状態が続くようであれば、婦人科で検査を受けましょう。
生理周期が短い「頻発月経」
生理周期が24日以内になり頻繁に生理がくる状態を「頻発月経」といいます。卵巣機能の低下や、ストレスによるホルモンバランスの乱れが原因にあげられます。
また、黄体ホルモンの分泌不足により、排卵日から生理までの期間が短くなる黄体機能不全も原因のひとつです。黄体ホルモンの分泌不足は、子宮内膜の十分な成熟を妨げるため不妊や流産のリスクが高まります。
子宮内膜ポリープや悪性疾患などが原因で頻発月経になっている可能性もあるため、頻発月経に気がついたら、早めに婦人科で検査や治療を受けてください。
生理期間の乱れ(生理不順)に隠れた病気とは
「ただ生理の周期が乱れているだけ」と安易に考えて、生理不順を放置してしまうとさまざまな病気の原因となる可能性があります。具体的にどんな病気をひきおこすのかをみていきましょう。
貧血
代表的なものが、貧血です。なかでも、血中の鉄分が足りない「鉄欠乏性貧血」は、めまいや立ちくらみ、疲れやすいといった症状があらわれます。しかし、症状に慣れてしまうと病院で治療することなく、放置してしまう人が多いのが現状です。重度の貧血が長期間続くと、心臓への負担から心不全を発症することもあるため注意が必要です。
早期閉経・若年性更年期障害
生理不順は、40才未満で閉経する「早期閉経」や、20〜30代で更年期障害のような症状があらわれる「若年性更年期障害」の原因にもなります。早期閉経や若年性更年期障害は、卵巣機能の低下により女性ホルモンの分泌量が減少しておこります。不妊の原因にもなるため、妊娠を希望している場合は早めに婦人科で診察を受けましょう。
もし、3ヵ月以上生理がきていなければ、早期閉経の可能性が高くなります。病院では、まずホルモン療法や低用量ピル、漢方薬などを活用してホルモンバランスを安定させます。喫煙や過度のダイエット、慢性的なストレス、不規則な生活が原因となることも多いため、生活スタイルを見直すことも大切です。
子宮疾患
生理不順は子宮体がんや子宮内膜症、子宮筋腫などの女性特有の病気の発症リスクを高めることもわかっています。子宮体がんや子宮内膜症は、20〜30代の女性にも増えてきているため、「まだ若いから病気の心配はない」と決めつけず、定期的に検診を受けて早期発見に努めるようにしましょう。
「いつものことだから」は危険!おかしいと思ったら必ず受診を
生理不順を放置してしまうのは、実はとても危険な行為です。生理不順の影に子宮や血液の病気が隠れていることや、過度のダイエットや運動によりカラダが悲鳴をあげている可能性もあります。
生理期間・周期・経血量など、生理は女性にとって健康のバロメーターになります。正常な生理の状態をしっかりと把握し、異常がおきていないか確認するようにしましょう。
妊娠や出産を予定していない人でも、ホルモンバランスが乱れると体調を崩しやすくなります。生理不順だけでなく、自律神経系の乱れによるホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)や精神的不安定、カラダの痛みや食欲不振などの消化器系の症状の原因にもなります。気になる症状がある人は、早めに診察を受けてください。
もし、自分が正常なのかわからない場合は、まず基礎体温表を記録してみましょう。基礎体温の変化から排卵があるのかわかりますし、生理周期・期間の長短や変化も把握できます。あわせて、レバー状のかたまりが出たなどの経血の状態や、おりものの量や色なども記録しておくと、医師の診察にも役立ちます。健康維持や将来の妊娠・出産に備え、普段から自分のカラダの状態をしっかりと把握しておきましょう。
【記事監修医】
西山紘子先生
社会福祉法人 恩賜財団済生会支部東京都済生会
東京都済生会中央病院/産婦人科医